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メモです。

文字ベースのコミュニケーションで体力を消耗しないために意識するべきたった一つの事

このエントリは、GMOペパボエンジニア Advent Calendar 2020 – Adventar の16日目の記事です。5日目は、akht さんの バーチャル鹿児島オフィスを作りました でした。

akhtikd.com


今年の1月から新規に発足したホスティング事業部CRチームに所属しております。 実は、入社して以来一度も同じチームから離れたことがなかったので、今回の配属チェンジは、自身の中では、新しい挑戦への第一歩となりました。

チームとしては4名。愉快なメンバーにも恵まれ、充実した日々を送っています。

CRとは?については、他の仲間がめちゃくちゃ素敵な記事として書いてくれているので、是非見てみてください!

さて、今回は、リモートワークの職場において、「文字ベースのコミュニケーションで消耗しないために意識するべきたった一つの事」について、特に私が意識していることを踏まえてご紹介していければと思います。

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結論から言いますと、コミュニケーションで意識している事は、たった一つです。

相手を思いやる

以上です。

では、終わりません。


コミュニケーションとは?

そもそもコミュニケーションとはどういう意味でしょうか? Weblio辞書で調べると以下のようにありました。

「伝達」「通信」「意思疎通」などの意味の表現

参照 : コミュニケーションの意味や使い方 Weblio辞書

相手に伝える、相手と意思疎通を取る。つまり、相手に自分の言っている事を理解してもらう技術です。 エンジニアと、エンジニア以外の職種になると、当然、知っている領域の範囲が異なってくるため、ミスコミュニケーションが起こりやすくなります。 この両者の知識の範囲のすり合わせと認識を合わせていく作業になります。

例をあげてみましょう。 非エンジニアAさんと、エンジニアBさんのメッセージのやり取りをしています。

例1)
Aさん(非エンジニア)「○○について、△△のようなのですが、調査お願いします。」
Bさん(エンジニア)「○○については以前もお伝えしましたが、○○です。しっかり共有しておいてください。」
Aさん「(めっちゃ怒ってるやん。次から聞きにくいわー...)」

どうでしょうか? 次の例を見てみましょう。

例2)
Bさん「○○について、△△のようなのですが、調査お願いします。」
Aさん「○○は、FTPの△△(技術的な用語)による接続エラーです。」
Bさん「(△△ってなんだろう...でもとりあえずFTPのエラーなのか)」

どうでしょうか? 前者は、もし次回同様の質問がまた起きた場合にしづらくなります(仮に別の人であっても)。 後者は、Bさんはこれくらいは知っているだろう。という思い込みのまま伝えているため、Bさんはなんとなくしか把握できておりませんでした。

文字だけの会話を通して相手がどういう方で、どういう前提知識は持っていて、どういうところを知らないのか?というところを考えながら回答するとミスコミュニケーションが減って、お互いにとってよりよりコミュニケーションを取ることができます。

これらの例を用いて、このミスコミュニケーションをどう解消していけばいいのか?をご紹介していければと思います。

コミュニケーションには大きく、4段階あります。

1. 信頼の段階 1. 傾聴の段階 1. 伝える段階 1. 相互理解の段階

1. 信頼の段階

職場ですと、1の信頼の段階はクリアしていると思います。 会社の中にいる人は仲間であるからという安全が確保されているからです。 (そうじゃない会社は、まず信頼関係を構築することから始めると良いかもしれません)

信頼関係は、コミュニケーションを構築する上で、まず最初にやるべきことです。

全くのつながりのない赤の他人に、いきなり声をかけられて、 「ご飯食べいこう!」 って言われると嫌悪感が出る人が多いかと思います(もちろんそうじゃない人もいるとは思いますが) しかし、 「こんにちは!私○○というものですが」と、礼儀や自己開示から始めると相手は、コミュニケーションを取ることのハードルを下げてくれることでしょう。

2. 傾聴の段階

信頼関係ができていれば、次は、相手のことを知る事です。 相手が何を知りたいのか?それは文字に書いてあることだけを見るのではなく、もっと俯瞰してみることが時には必要だったりします。 例1をもう一度見てみましょう。

例1) 
Aさん(非エンジニア)「○○について、△△のようなのですが、調査お願いします。」
Bさん(エンジニア)「○○については以前もお伝えしましたが、○○です。しっかり共有しておいてください。」
Aさん「(めっちゃ怒ってるやん。次から聞きにくいわー...)」

Aさんが、まず質問した際に、Bさんは、文字通り読み取り回答しています。 返答する前に一歩立ち止まって、少し背景を想像してみます。

「なぜ、Aさんは再度同じ質問をしてきたのか?」

ぱっと思いついたところで以下のようなことが考えられるかもしません。

1. Aさんが、伝えられたことを忘れてた。
2. 先日伝えた事がうまく伝わってなかった。
3. Aさんの別のチームに伝えて共有しておいてくださいと言ったが、チーム内でうまく共有が出来ていなかった

などです(他にも想像すれば色々出てくると思います) もし、仮に原因が2や3だった場合、返答の仕方や、もしかするとその後のAさんのアクションも変わってきそうではありませんか?

ようするに、相手はなぜその質問をしてきたのか?というのを一度立ち止まって考えるようにしています。

社歴が短い方と、長い方では、同じ質問でも返答を変えることがあります。 それは、次でお話します。

3. 伝える段階

傾聴の段階まで来たら、次に伝える段階になります。 ここで、大事なのは伝える相手の背景も考えて、伝えることです。 再度、例1を出しましょう。

例1) 
Aさん(非エンジニア)「○○について、△△のようなのですが、調査お願いします。」
Bさん(エンジニア)「○○については以前もお伝えしましたが、○○です。しっかり共有しておいてください。」
Aさん「(めっちゃ怒ってるやん。次から聞きにくいわー...)」

先程、相手の背景を考えました。もし、前回伝えたことがうまく伝わってないと感じたら、さらに前提などを話しすつつ、詳細に説明します(言葉の意味を説明することもあります) 社歴が長い方については、忘れていた可能性もあるので、前回話した内容を引用すれば、OKな場合も考えられるので、補足する程度にすることもあります。 加えて「わからなかったらお気軽に聞いてね!」と一言付け加えることもあります。

仕事をする上で、文字上でしか会話がない場合、相手のバックグラウンドを知るのは至難の技です。が、文字の使い方、絵文字の使い方等を見て、どういう方なのか?を汲み取りながら伝えるように気をつけるだけで、相手もメッセージを受け取りやすくなります。

4. 相互理解の段階

やはり普段から活発に何気ない会話をすることで、この人は、どういう人でどういうことに興味を持っているのか?やどういう性格で... 逆に、自分はどういう人間で、何が趣味で...みたいなのを相手と共有するだけで、やりとりがスムーズに行きやすくなります。

メラビアンの法則

大昔、メラビアンさんが実験した結果によると相手の何に寄って情報を得ているかを実験した際に、以下の通りとなったとのこと。

「言語情報」から7% 「聴覚情報」から38% 「視覚情報」から55%の情報

なんと、言語情報はたったの7%...

文字での会話の比重が増えた、現代社会だからこそ、より相手を思いやってのメッセージを送ることが求められているのではないでしょうか。